https://r.nikkei.com/stories/topic_DF_TH_19050800
なぜ? どうして? これは何? 生まれて間もない子どもは、問いを重ねて育っていく。その力を、いつのまにか失っていないだろうか。
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Lily 書くことへの気づき
「苦手」と思っていた書くことをはじめてみて、自分自身から溢れる問いを改めて問い直すことが多くなった。
「それってどうなのかな?」「こうしたらどうなる?」「そもそも…」
対話の面白さを日々改めて感じる。
思いを言葉にして、書き溜めて…
あれ?
書くことって面白いかも。
「苦手」と感じる以前の書いたものに遡ってみたいと思った。実家にいって作文引っ張り出してこようか。
この記事を読んでいて、哲学対話に出会ったときのことを思い出した。
そうそう、モヤモヤしているのが面白くて 問うことって面白い!そう感じたんだった。
あの時のあの場所での気持ちを言葉にしておけば良かった!
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都立大山高校の実践から。「なぜ」を引き出す
(以下、抜粋 引用)
「ファシリテーター」と呼ばれる哲学対話の進行役を務めるためだ。発言が滞ったときに質問を挟んだり、論点を整理したりして対話を回す。通常は哲学の専門家や対話に熟達した人が務めるが、この日は対話の経験を重ねてきた上級生に任された。
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発言者には、毛糸などで作ったボールが渡される。両手ですくうように持つとちょうど収まるサイズの柔らかなボール。これを持っている人が発言する。それに対して問いたくなったら、手を上げてボールをもらう。生徒が囲む円の中をボールがぽんぽんと飛び交い、対話が進む。強く投げつけても受け取る相手が決して痛くない、柔らかなボールだ。
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ファシリテーターが一歩先を問うと、生徒たちは考え込み、最初は遠慮がちに、感情を込めて、時に堂々と、論理的な主張を展開した。
問いと、答え。シンプルで骨太なやりとりが、生徒の目に輝きをともしていた。
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ハワイでの取り組みは「子どものための哲学(Philosophy for Children)」と呼ばれ、教育プログラムの1つとして米国では1960年代から広がりだしたものだ。子どもたちが共に問い、話し合うプロセスを通じ、探究心や考える力を育てることを目的としている。梶谷が魅了されたのは、話し合いの場に流れる底抜けに自由な雰囲気だった。こんなにも人が自由にモノを言うのを、それまで見たことがあったろうか。
問う。考える。語る。それこそが哲学。それこそが、自由なのだ。
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対話では「なぜ?」「どうして?」と問いを向けられる。すると具体的な経験や、自分の内に秘めていた考えを基に語らなくてはならない。うなずき合う共感ではなく、語り合うことから生まれる解放感のようなもの。梶谷はそれを「日常の前提から離れて自由になること」と表現する。
自由だと感じること、それが体を軽くする。考えることが、人を自由にし、背負った荷を軽くする。
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学校関係者は喜ぶ。しかし、梶谷は冷静だ。「それより、化粧を禁じるという校則を変えたらどうですか?」
そう、この男にとって重要なのは、生徒を有名大学に合格させることではない。だれも縛られずに考えられる場だ。校則は、人を縛る。縛りをなくせ。あらゆる人に自由を。立ち止まり、考え、自ら歩み出す道を見つけてほしいのだ。
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本や他人から借りてきたのではない、「自分の声」があった
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対話は生き物だ。ひとつとして同じ対話はない。生き生きと躍動し、走り出すこともあれば、うずくまって動けなくなることもある。命を与えるために大切なことが3つあると、堀越は考える。「傾聴、提案力、そして哲学」だ。
まずは対話を進めるため、参加者の意見、質問を注意深く聞くこと。本当は何を言いたいのか? 真意を探らなければ、新たに投げかけるべき問いは浮かばない。
場面を展開し、転換する提案力もいる。ときに沈黙があたりを支配し、場がしらけてしまう。そのとき、ファシリテーターがどんな言葉を発するかで、その後の対話の質は定まる。
このとき、決め手となるのが3つ目だ。堀越の言葉でいえば「哲学的な問いを発せられるか」。善悪をめぐる倫理学、存在論、認識論など、様々な分野の哲学に通じていれば、参加者の発言がどの方向に向かっているか、ある程度は位置づけられる。関心をひきながら、内容が深まるよう導いて、問いを発する。哲学を学びながらファシリテーター役を担う醍醐味はそこにある。
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