りりらぼ

Noteのようなもの。教育、保育、遊び、学び、問い、哲学…それぞれが絡んでいる日々を綴ります。 Education, childcare, play, learning, questions, philosophy … Spell out the days that each is involved.

保育におけるエスノグラフィー

 

しんさんが以前話していた評価について。

保育の記録、評価って難しい。

1日の中で変わる遊び、前日までの遊びの続き(歴史性)や前日前後の出来ことや日常が大きく影響する。

さらにいえば、乳幼児期は個々の発達の差が大きく興味関心の幅もちがう。

そんなことを背景にもっているとすれば、どのような記録をしていくことが子ども自身において最前なんだろう。

そもそも評価という観点も難しい…

 

いくつか実践しているもののどれが良いかはイマイチわからない。

というよりも実感がない。

 

▶︎チームとしての記録と評価

・写真

・Slack

・朝のミーティング

・帰りの振り返り(ホワイトボード使用)

 

・新たに導入したら良さそうな記録評価の調査、検討(ここイマイチ、とまってる)

 

▶︎個人としての記録と評価

はてなブログ(結構、閉鎖的だから外からは入ってきにくい)

・写真

・Slack

・ドキュメントでの振り返り(不定期。かつ今はやっていない)

そもそも、「これでいいのかな?」を常に持ち続けているだろうか?

保育の質を向上させるためにも内省をきちんとしたり、言葉にしていくことが大切なのだが。

 

幼児教育の現場は感情的な主観の表現が多くなり、多角的にみることがどうも苦手な集団の集まりと感じる今日この頃…

 

 

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エスノグラフィーとは

エスノグラフィー調査 – U-Site

エスノグラフィー調査とは
エスノグラフィーとは、文化人類学社会学、心理学で使われる研究手法の1つです。もともとは、対象となる部族や民族の「文化」における特徴や日常的な行動様式を詳細に記述する方法のことを指します。

しかし、今日では、学問領域における民族の文化理解に留まらず、エスノグラフィーをビジネスシーンに採用し、生活者の一層の理解に役立てようとする取り組みが活発となっています。エスノグラフィー調査では人の行動を詳細に観察することで問題やニーズの発見に努めます。そしてそこから得られた情報は人間中心の製品開発に活かす事ができます。

 

エスノグラフィー(ethno-graphy)は文字どおり、エトノス(ethnos)[=民族集団]について書かれたも の=記述(graphy, document[下記参照])という意味である。ただし、すでにマリノフスキーらの近代エスノグラフィーの確立時期[1920年代]にもあったように、写真やス ケッチなどの映 像資料、現代にまで続く「旅行記/旅行談(travel literature/travelogue)」さらにはメディア技術の発展を通して動画(フィルムやビデオ映像)による映像記録なども、エスノグラフィーに含まれ る。(なお、その場合は ethnographic film のようにメディア形式に形容詞をつけて表現する)。エスノグラフィー(古い英語の辞書では民俗誌と表現された)は、文化人類学民族学(あ るいは民俗学)研究にとって、重要な基礎資料となる。

 

 

保育におけるエスノグラフィーとは

保育実践をフィールドとするエスノグラフィーとは何か
岩田遵子

http://www.js-cs.jp/wp-content/uploads/pdf/journal/17/cs2011_11.pdf

 

保育者の行動の子どもに与える影響は、このように保育者が子どもに直接的に関与するときだけではない。

間接的にも影響を与えるのである。筆者の観察では、保育者がある「遊び」 に入る(直接的関与)ことによって、それまで存続が危ぶまれる状態だったその「遊び」のメ ンバーが「遊び」に集中し始め、「遊び」が持続するようになるだけでなく、同様の状態だったその近隣の「遊び」も安定するようになる。

つまり、保育者の行動は、保育者が直接関与する「遊び」に影響を与え、その「遊び」が安定することが、近隣の「遊び」メンバーたちに 影響を与えるのである。

 

また、子どもたちは前日と同じ時間帯に同じ保育室に通ってくると すれば、前日とほぼ同じ物的環境の中に置かれることによって楽しかった状況を仲間と共に 身体的に共同に想起し、これが毎日続くと、「遊び」はある一定の期間同じメンバー、同じ所で続くことになる。

つまり、「遊び」はその集団の歴史性を持つのである。

 

このように考えると、ある特定の日時に保育施設内で展開される子どもたちの「遊び」は、同じ室内にいる 保育者の動きや他の「遊び」、またそれまでの「遊び」の歴史性によって規定されており、その「遊び」自体で自己完結的なものでは決してないことが分かる。

 

保育実践とは、このよう に保育者が子どもたちと関係性を構築しながら、その関係性に規定されつつ新たにそれを生み出していくことである。 そうだとすれば、保育実践をフィールドとするエスノグラフイーは、以上の視点を入れたものである必要がある。

つまり、保育施設内で展開されるある日の子どもたちの「遊び」は、 たとえそこに保育者の直接的な関与が見られなくても、保育者がどのように動いているかを 記録する必要があるし、前日までのクラスの「遊び」の状態を記録する必要がある、という ことである。

 

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