第5回 学習指導計画づくり
教材づくりと単元展開方法
▶︎プレルボール
(ルール)
※おおまかにいうと,バレーボールとテニスを混ぜ合わせたような競技。
○人数と時間:
1 チーム コートプレーヤー3 人~5 人 5 分間で点数を多く取ったチームの勝ち。
○ゲームの始め方
じゃんけんでボールを選んだチームが,自分のコートにワンバウンドさせて相手のコートへ打つ(サーブ)。
○ゲームの進め方と得点 ・とんできた球を自分のコートでワンバウンドする前か後に相手コートに返す。
(※サーブでもパスでもアタックでも,必ず自陣でワンバウンドさせる。)
・3 回パスをするまでに返す。(※) ・パスをつないで相手チームに返せたら得点。(サーブリターンに失敗したらサーブした方の得点)
○ルールと反則 ・肩から指先まで以外の場所でボールを打ってはいけない。 ・パスを回している途中,コートの外でバウンドしたらミス。
(コート内でバウンドしたものを外で打つのは可) ・サーブがノーバウンドでコートの外へ出たら相手側の得点。 ・アタックがノーバウンドでコートの外へ出たら点は入らない。
・打ち方は片手でも両手でも,上からでも下からでも横からでもよいが,同じ人が 2 回続けては打てない。 ※子どもの実態によって,特に初期はパスをつないで 3 回目で相手に返すようにしてもよい。
同様に基本キャッチは禁止だが,慣れるまでサーブはキャッチさせてもよいし,パスを投げて行っても よい。
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Tossより
1 プレルボールの指導で大切なことは「変化のある繰り返し」
学習指導要領解説には,中学年のネット型ゲームの例示として,プレルボールが紹介されている
○プレルボールを基にした易しいゲーム
プレルボールは,自陣の床にこぶし又は前腕を用いてボールを打ちつけ,味方にパスをしたり,自陣のコートにボールを打ちつけて低いネットを越し,相手のコートにボールを返したりするゲームである。
中学年では,平手打ちや両手打ちを許容し,チームの人数,ネットの高さ,コートの大きさなどを工夫することで易しいゲームをする。
学習指導要領解説 体育編50ページより引用
今回の学習指導要領において取り入れられた,新種目である。
この新種目を運動が苦手な子でも楽しめるようにするために大切なことは,→変化のある繰り返し
どの場面で「変化のある繰り返し」を行うのか,以下に詳しく述べる。
2 「変化のある繰り返し」で運動が苦手な子にプレルの技能を身につけさせる
プレルボールの「プレル」とは,「にぎりこぶしでボールを打ちつける」という意味である。
やってみるとわかるが,意外に難しい。
しかし,「変化のある繰り返し」で指導することによって,運動が苦手な子でも「プレル」の技能を身につけることができる。
以下のように行う。
(1)ワンバウンドのキャッチボール①
2人組みで行う。パスをする方は,両手でワンバウンドのパスをする。受ける方は,両手でパスを受ける。これを交互に繰り返す。
(2)ワンバウンドのキャッチボール②
次は,パスをする方は片手でワンバウンドのパスをする。受けるほうは,両手でパスを受ける。これを交互に繰り返す。
(3)プレルでのキャッチボール①
2人組みで行う。パスをする方は,プレル(にぎりこぶしでボールを打ちつける)でワンバウンドのパスをする。このとき,にぎりこぶしではなく平手でもよいことにする。受ける方は,両手でパスを受ける。これを交互に繰り返す。
(4)プレルでのキャッチボール②
次は,お互いにプレルでワンバウンドのパスをする。ここでも平手でよいことにする。
(5)プレルでのキャッチボール③
何回パスを続けられるか回数を数えさせる。ミスしたペアから座らせていくとよい。
(6)プレルでのキャッチボール④
30秒間で何回パスができたかを競わせる。
(7)4(3)人組でのパス練習
円になってプレルでパスの練習をさせる。